海底

プラチナのジェットで海中遊泳

誕生日に新しい仕事が発表されたあなたの話

2月8日。

胸が熱く、せっかくの朝、泣きそうだった。

コメディーで。舞台で。それは紛れもなく、あなたを見ていた人が選んだ仕事だった。それがたまらなくうれしかった。


じょうくんのこと、わたしはよく知らない。元々どうだったとか、あの頃はああだったとか。過去のことを事実として知ることはできても、そのときの感情を肌で感じ取っていた昔からのファンではない。すきになってからのたった数年、じょうくんのジャニーズ人生の中でたった数年、でも「ラストチャンス」と謳ったグループに所属してからの数年、ギアを上げる姿は何回も見てきたように思う。数年前の映像の中とは打って変わった色気のあるパフォーマンスも、舞台の上で空気をガラリと変えるエネルギッシュな演技も、テレビやラジオの仕事で臆さず堂々と役目を全うする姿も、メキメキと伸びていく。

ギアを上げると簡単に言えど、「よし!」と気合いを入れただけでは上がらない。蓄積された技術や能力がなければ、来たるときにドンピシャに輝くことはできないのだ。いつ訪れるのかわからない、来るのかもわからないその一打席のために、素振りをする、守備練習をする、トレーニングをする、野球と同じだね、芸能も。たった数年で段違いに伸びたように見えるのは、ここまでくるために目の前のことに真摯に取り組んで、身につけていたことを発揮できる舞台に立つようになったからだと思う。
あの日の、あの日の、あの日の、どの仕事に対しても一生懸命にスイングするじょうくんが、今打球を捉えているじょうくんを作っている。当たり損ねなんかじゃない、まちがないく芯に当たって、その白球は遠くに飛んでいる。

もう見送る景色はいい、そろそろ自分のホームランを打ちたいです。(『日経エンタテイメント!』2021年3月号 p.122)

「月とシネマ」に抜擢されたことは特大の長打、いやホームランかも、なんて思う。でも本人が思う「ホームラン」はもっともっと大きいんだろう、きっとグランドスラムだね。繋いだ仕事をホームベースに返して大量得点になるような、そんなホームランをいつか打つんだと思う。眩しいな、じょうくんは。「この人の眩しさがすきだな」とすきになったことを自覚した瞬間からまったく変わってない。だから今日もすき。


青空のように人を元気にする青、海のようにキラキラと輝く青、静かに燃える炎の青。美しい青がピッタリのじょうくん、どうか豊かでしあわせな一年になりますように。25歳のお誕生日おめでとう。

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青い風 吹き抜け視界は 眩しくて

白球伸びる まだ見ぬ景色へ